ユキコ夫人と愛犬ミルの物語ー7ー

昨日の事は夢であってほしい そう思いつつうつらうつらして眠りについたのもつかの間 まだ薄暗い朝4時過ぎに キーキーとキジかクジャクの鳴き声で目が覚め うーんうるさいなー言いながら時計を見たらまだ4時

 あーやっぱり夢でなかった なんだよー 胸が締め付けられるような悲しみがおそって来ました。3、4日後ー 東京へ帰る日がやって来ました。お前は東京で住んではならん、都会は怖いところだからそろそろ帰って来なさい。年老いた80才過ぎの父親はキセルに詰めたタバコをふかしながら、ギロッと睨みつけながら幸子に言い放った。 ハイハイわかりました。内心帰る気は全然ありませんでした。同じく年老いた母親は 気にしないでからだに気をつけて頑張るんだよ、また正月には来てね、そう言いながら見送りです。近くの駅まで送ってもらう為車にのりこんだ幸子は後ろを振り返って母親に手を振ります。母親も真っ黒で細めの手を小さく振っています。なんだかまた泣けて涙が出てきちゃいました。